幼児教育とは?
幼児教育は英才教育?|幼児教育の土台は日常生活からも学べる
「幼児教育」「早期教育」と聞いてあなたはどんなイメージをもたれますか?
「乳幼児期から読み書きを覚えさせて天才を育てるっていうやつ?」
「小さいうちからバイオリン習わせてお金持ちの家の子がするもの?」
など、お受験やエリート教育といったイメージを持たれる方が 多いかもしれませんね。
幼児教育は、天才を育てることでも、お受験をして
いい小学校に入ることだけではないのです。
幼児教育の目的の一つは「柔軟な頭脳と丈夫な心をもち、明るく
素直な性格の子どもを育てること」なのです。
これはソニー創業者、井深大さんの言葉ですが、この一説を読んで
私は「そうか!」と目から鱗が落ちました。
井深大さんとはどんな人物なのでしょう?
彼は世界のソニーを育て上げた大変有名な方ですが、
同時に幼児教育の研究にも情熱を注ぎ、特に
3歳までの乳幼児の脳の著しい発達に注目し、「幼稚園では遅すぎる」
という有名な本を書きました。
実業家である井深さんは、なぜ幼児期の教育に注目するように
なったのでしょう。
大学紛争が吹き荒れた時代、彼は教育について真剣に考えるようになり、
最初は大学の教育制度について研究を始めました。
しかし、つきつめていくと大学以前の教育のなかにすでに
問題があると思うようになり、さらに高校から中学校、
中学校から小学校、ついには幼稚園でもすでに遅すぎるのではないか、
という結論に達した、と著書のなかで書かれています。
そして幼児教育を研究することになった直接の動機として彼自身が
知的障害のある子の親であったことを著書のなかで告白しています。
0歳からの育て方次第でかなりの能力を伸ばしてやることが
可能だったのに、この子に対して何もしてやれなかったことを
後悔している、とも書いてあります。
そして研究の結果、遺伝的な要素が強いとされてきた人間の
能力や性格が実は3歳までの幼児期に大きく形成されること、
どの子も育て方ひとつで天才にもなるし、劣等生にもなるんだ、
という結論を導き出しました。
彼が著書のなかで言いたかったことは、幼児教育で天才をつくるため
に幼児教育を推進しているわけではないということです。
早期のピアノ教育や読み書きはあくまで幼児の無限の可能性
を引き出す一つの手段だ、と言っています。
私自身、子育て真っ最中の母親ですが、
正直、もともと幼児教育にはあまり関心がありませんでした。
むしろ、敬遠していたと言ってもいいくらいです。
幼児教育は子どもに無理に押し付けているみたいで、
「なんだか窮屈そう」と思っていたのです。
しかし、井深大さんの本を幼児教育関連の本を読むうちに
それは思い違いだったことがわかりました。
一生を左右する脳が形成される乳幼児期に
脳に刺激を与えて子どもの能力を引き出すことだ、
ということを知りました。
これに気づいてから私のなかの幼児教育に対するイメージはがらりと変わり、
放任主義的なこれまでの育児を見直すようになりました。
それと同時に日々の育児に幼児教育の土台がつまっていることも
わかりました。子どもへの語りかけや絵本の読み聞かせ、積み木で遊ぶ、
お手伝いをさせる、など本当に毎日繰り返している日常的なことにも
幼児教育の基本があることに気づかされました。
毎日の育児にも幼児教育|家庭での学びを大切に
特に絵本の読み聞かせは幼児期の子どもにおすすめです。
幼児期は自我が芽生えたり、集団性格のなかで社会性が育まれていくなど
人間形成においてとても大切な時期です。
この時期にママが愛情たっぷりで絵本を読んであげることで
安心感を感じることができますし、自己肯定感にもつながります。
また、絵本のなかで繰り広げられるストーリーを通して想像力が
身につくとともに、登場人物の喜怒哀楽を感じることができるので
情操教育にもなります。
さらに絵本は生きていくうえでの教訓やメッセージを教えることにも
一役買っています。
このように絵本にはさまざまなメリットがあります。
毎日の習慣にしておくといいですね。
また、積み木もおすすめです。
赤ちゃんの頃は舐めたり、触ったりして五感に刺激を与えることができます。
もう少し大きくなると出来上がったものを壊すことが楽しくなってきます。
そして今度は自分で積んでいくようになります。
ここにこれを積むとどうなるかな、という「想像力」が育まれ、
さらに実際に積んでいく「創造力」もつきます。
そして積み木は片付けるのも楽しいのです。
頭ごなしに「片付けなさい」というのではなく、
「積み木さんをおうちに帰してあげようね」など
楽しくお片づけができるように言い方を工夫します。
ぴったりと箱に入ったときの達成感も楽しいものですね。
積み木は赤ちゃんからずっと長く使えるおもちゃ。
ぜひ毎日のお遊びに取り入れましょう。
幼児教育の仕方はさまざま
これを読んでくれている方の中には
わが子の能力を引き出すベストな方法はどれなのか、
迷っている方も多いかと思います。
近頃はさまざま幼児教育が巷に溢れていて、
どれをすればいいのか迷うほどですね。
当サイトでは、自宅でできる幼児教育の仕方や海外の幼児教育の様子、
販売されている幼児教材の感想など取り上げています。
ご自身とお子さんに合った方法をみつけてみてください。
参考書籍
井深大「幼稚園では遅すぎる(新装版)」2003年サンマーク出版
P21〜24