幼児期にしかない環境適応能力
赤ちゃんがもっている特別な才能は、
しだいに消えていく能力です
人が生まれたときにもっている
環境適応能力は、吸収力が高く、
いろいろな力を身につけられますが
残念なことに、この素晴らしい能力は
幼児期だけにしかありません。
人の環境適応能力は、生まれてきたときを
ピークにして次第に無くなっていき、
およそ6歳までで消えてしまいます。
幼児教育で名高いイタリアの
モンテッソーリーや、
オランダの生物学者ド・フリースは、
蝶(ポルセシア)を使った実験で
才能逓減の実験をしています。
蝶は、雨風から卵を守るために、
枝が幹から分かれている木のまたの部分に
卵を産み付けます。
やがて幼虫が生まれますが、この幼虫は、
枝の先端にある新芽だけを食べて成長します。
幼虫は、光に対して特別な感受性を
持っていて、光の来る方向を敏感に感じとって
その方向へ進んで行き、枝先の新芽を食べています。
その後、幼虫が成長して、
堅い葉を食べられるようになる頃には、
光に対する感受性はなくなっています。
このように生物が、幼少期に示す特性と
似た現象が、子どもたちの発育段階にも
見られることを発見しました。
モンテッソーリーは、生物がもっている
環境適合能力は、誕生直後に強烈に働き、
周りの環境に順応できるようになった後
なぜか消えていってしまうと述べています
この現象が「才能逓減(ていげん)の法則」です
「幼児教育」ときくと、「それは英才教育?」
といわれる方がいますが
幼児教育は、学校の先取り学習だけではなく
(もちろん、それも大事な幼児教育ですが)
気づかずに眠っているお子さんの
潜在能力をひらくための教育でもあります。